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2026年4月 9日

「響きは海を越えて」

 

 先日、ひとつの知らせを受けました。エスターさんが亡くなられたと聞きました。

 アメリカから日本に来て、太鼓に出会い、その後、日米をつなぐように歩んでこられた方です。

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 まだ太鼓が、今のように世界に広がる前のこと。遠くから来て、この音に向き合おうとされたこと、簡単ではなかったはずです。松山で水軍太鼓に触れ、その響きを、自分の中に取り込んでいかれた。その姿に、静かな強さを感じたことを覚えています。 

 娘も、留学の折から長くお世話になりました。弟さんのお宅に身を寄せ、そこから学校へ通わせていただきました。異国の地での暮らしの中、ただ学ぶというだけでなく、人とのつながりの中で支えられていたのだと思います。その背景に、エスターさんの存在があったこと、いま改めて思い起こされます。

 太鼓というのは、不思議なものです。言葉を越えて、人と人とをつないでいく。一つの音が海を越え、こうして人の縁を生んでいく。エスターさんは、そのことを、ご自身の歩みで示してこられた方でした。残された響きは、いまもそれぞれの場所に息づいているように感じます。

 長い年月にわたり、本当にありがとうございました。

 静かに、手を合わせています。

 どうぞ安らかに。

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2026年4月 8日

「響きが風になる日」

 

 久しぶりに、こうして書いています。

 先月、「2026 いま風が響きになる」と題した教室の発表会を行いました。一年という時間の中で、それぞれが太鼓と向き合い、その積み重ねが、そのまま舞台にあらわれたように思います。講師の先生方の変わらぬご指導の中で、無理なく、けれど確かに、歩みが進んできたことを感じました。

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 太鼓というのは、不思議なもので、自分が楽しいと感じること、それを見て先生が楽しむこと、そしてその場にいる方が、自然と引き込まれていくこと。

 どこかでつながっていくものがあるように思います。

 当日は、ご家族やご友人の方々が多く足を運んでくださり、会場には、どこかやわらかな空気が流れていました。

 また、スタッフの皆さん、テクニカルの皆さんの支えがあってこそ、この時間が成り立っていることを、あらためて感じております。いつもながら、頭の下がる思いです。

教室を始めて三十数年になります。多くの方が太鼓に触れ、その中で自然と仲間が生まれてきました。2歳の子どもから70代まで。同じ音に向き合うということが、人と人とをつないでいくのだと、あらためて思います。三時間という時間は、過ぎてみればあっという間ですが、その中には、それぞれの時間が、しっかりと刻まれていました。

 そして、また次へと向かいます。

 7月12日は、恒例の白山国際エクスタジア。前売り券は、5月1日午前10時からの発売となります。

 桜の花が咲いているのを見ていたとき、ふと、心に浮かんだことがありました。淡く、どこか切なく、それでいて、あとに残るもの。そういうものを、舞台として残せないか。

 太鼓芸として、きちんと向き合い、形にしていきたいと思っています。

 大きなことではなく、ただ、響きの中にあるものが、静かに伝われば、それでいい。

 春の光が、そのことを教えてくれたように思います。

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